【グァバやパッションフルーツの濃縮した果実香、白桃、ジャマイカ産ヘビータイプのラム、芳醇なエステル香、南国果実】パスケ 1993 for BAR DORAS 54.1% 500ml

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ジャマイカラムの味がする、と言われて思い出すのは、乾杯会さんがシンガポールのBARオールドアライアンスとコラボしてリリースしていたブッシュミルズ1991 32年。あれは強烈なインパクトでした。

 

アイリッシュでありながら極上のラムを飲んでいるかのような不思議な体験で、瓶詰めがわずか96本かつそれを国外とシェアしていたため、入手は困難を極めたレアボトルでした。

 

残念ながら当店では取り扱うこと叶わず、「くっ!もう2度とあのようなボトルには出会えないのか」と思っていたところ、まさかのドラス中森さんから「ジャマイカラムの味わいがあるコニャック」のリリースのお知らせ。そして興味津々のままテイスティングしましたところ、、、

 

出てます!確かにジャマイカラムの味わいがあって、そこにフルーツも乗って美味です!実に興味深いです。飲みながらワクワクしてきます。お酒をご紹介する立場として、こういう面白くて美味しいボトルを提案できるのは冥利に尽きるというものです。

 

中森さんが「訪問しない予定だった」パスケ家に挨拶に行くと、「強烈なインパクトを持つ樽」に出会って、それが今回のリリースに繋がったというのも運命的なタイミングを感じます。どうぞお手にとってお確かめ下さい!お薦めです!

 

 

 

BARドラス中森氏:テイスティング>

 

 

香りはグァバやパッションフルーツ濃縮した果実香と力強いエステル香が溢れ出し、その奥からウッドやレザー、スパイス、さらにハチミツが重なります。時間経過により白桃も表れます。

 

味わいはカスクストレングス54.1%の力強さとともに、グランド・シャンパーニュ地区産らしい骨格と厚みを備えたフルボディの酒質が押し寄せ、余韻も長く、最後はブドウでフィニッシュします。

 

そこでふと想起したのが、ジャマイカ産ヘビータイプのラムでした。ブドウから生まれるコニャックと、サトウキビを原料に生まれるラムはまったく異なる原料と製法でありながら、芳醇なエステル香、南国果実、ウッドやスパイス、さらに僅かにゴムを思わせる野性的なニュアンスと重厚な酒質という共通項が不思議なほど重なり合っていました。

 

また興味深いことにグランド・シャンパーニュ地区は石灰質土壌を特徴とし、一方、ジャマイカ産ラムの造り手も石灰岩地帯を背景に持ち、その地層を通った水を使用しています。石灰質という地質的な符合も含め、原料が白ブドウ(ユニ・ブラン100%)でありながらジャマイカラムを想起したことは、とても興味深い発見ともなりました。

 

シングルヴィンテージ(1993)ならではの表情を感じるコニャックに出逢えました。Jean-LucPasquet(ジャン=リュック・パスケ)の家宝シリーズから、果実味だけでは語れない一線を画す存在感と、甘美さの奥に獣性を秘めた強烈な個性を放つヘビーコニャックです。

 

Commented & tasted by Yasutaka NAKAMORI

 

 

以下、輸入元資料

 

《パスケの“家宝”シリーズよりジャマイカラムを彷彿させるフルボディの獣性コニャック》

 

【輸入経緯】

 

コニャック地方グランド・シャンパーニュ(GC)地区エラヴィル村の「Jean-LucPASQUET(ジャン=リュック・パスケ)」は約15haの自家畑を持ち、栽培から瓶詰まで一貫して自家で行うプロプリエテール・コニャックです。

 

パスケ家の創業は1730年代と長い歴史を持ちます。勿論この時代は他家含め、自家瓶詰ブランドやドメーヌ名での販売という概念が存在しない時代で、大手メーカーへ栽培したブドウやワイン、蒸留原酒を供給し、大手メーカーと農家の共存関係が当時から確立されてきました。

 

第二次世界大戦頃まで自家蒸留原酒のすべてを大手メーカーに供給していたパスケ家もその後少しずつ自家瓶詰を開始し、先代Jean-LucPasquet氏は1977年に大手メーカーへの提供をやめることを決断し、栽培から瓶詰まですべてを自家で行うプロプリエテール・コニャックとして歩み始めました。

 

現在でも多くのコニャック農家が原酒の多くを大手メーカーに供給し、残りを自家ブランドとする農家が多い中、これはかなり早い判断でした。また、1995年に畑をオーガニック転換も行い、2000年代前半に息子のJeanさんが一緒に働くようになり、2010年頃に運営を継承し現当主となりました。

 

Jeanさんは2017年にアメリカ生まれのAmyさんとの結婚によりマーケティング戦略を増し、二人三脚で自家のプロプリエテール・コニャックだけでなく、コニャックの素晴らしさを側面からも伝えようと他家からトレーサビリティがしっかりした優良原酒を購入して自家で熟成させるネゴシアン(ウイスキー業界でいうボトラーズ)商品まで新しいことにも着手されていて、世界各国への輸出も広げ、WhiskyLiveParisに出店しウイスキーラバーを惹きつけるなど、気炎万丈な勢いのある造り手です。

 

先代Jean-Lucさんの時代に造られたオーガニック転換以前のコニャックは日本には20年近く少量輸入されていました。既に輸入されていたこともあり、初訪問は自身がコニャックを廻るようになってから約10年経過となる20201月となりましたが、Jeanさん夫婦が世界各国へ事業を広める良きタイミングでもあり、初訪問ではオーガニックで造られる絶滅危惧種フォル・ブランシュ種コニャック(2010年蒸留)のファーストリリースを分けていただき、以降今日までの5年間で4DORASプライベートボトル(PB)をリリースしてきました。

 

2026年から日本では信濃屋食品様が日本正規代理店となり、今後パスケ家の様々なコニャックが輸入されます。私自身もパスケ家のコニャックをより多くの方々に知っていただきたいとの想いから、今年より「SHINANOYA×BARDORASコニャックセミナー」の講師として全国展開を始めております。その中で今回は新たなPBをリリースすることを決めました。これより、この原酒との出逢いと輸入経緯をご紹介致します。

 

現在パスケ家の商品構成はプロプリエテール40%、ネゴシアン60%の構成となっています。ネゴシアンシリーズは今回の「トレゾール・ドゥ・ファミーユ(家宝)」、「コン・フリュ・アンス(テロワールの合流)」、「シンフォニー・デュ・テロワール(113になるコン・フリュ・アンスをアッサンブラージュした複数地区の構成美)」に分けられます。

 

プロプリエテール・コニャックでは自家のコニャック造りにだけ目を向けるのが通常ながら、11つの優れた原酒を大切にしようとコニャック全体を広く見渡すパスケご夫妻の姿を見て、初訪問の時からコニャックへの尊意と愛を感じてきました。

 

202511月のコニャック廻りでは新規開拓を第一に考え、朝8時、10時、午後2時、4時と1日に4件のアポイントメントを3日間詰め込んだ中、当初は既に4PBをリリースしていたパスケ家には訪問しない予定でした。5年間パスケ家のコニャックを輸入し、日本での知名度や人気を確立する一助になれたとの自負もありました。正規輸入や他社による輸入も始まり、これから更に日本で広まっていく中で、自らの役割は終えたとも思っていました。

 

しかし考えた末、自分は自分なりに変わらずパスケ家のコニャックを広めていく、その気持ちは何も変わらないことをパスケご夫妻へ伝えようと思い、アポイントメントを取りました。111414時に訪問し、樽やボンボンヌ(熟成を終えた原酒を樽から移す丸いガラス器)、カスクサンプルから多くのテイスティングをさせていただきました。

 

その中で、DORASプライベートボトルに相応しい原酒と出逢いました。まるでジャマイカラムかと思うほどのインパクトでした。その印象をJeanさんに伝えると「ラムの風味については私も同感です。本当に最高ですよね!このコニャックを選んでいただけてとても嬉しいです」と返ってきました。

 

今回PBとして迎え入れたのは、19世紀半ばからGC地区Criteuil-la-Magdeleine(クリトゥイユ=ラ=マドレーヌ)村で代々ブドウ栽培とコニャック造りを続けてきたTribot(トリボ)家の「1993年」原酒となります。現在家系を担うのはJean-MichelTribot(ジャン=ミシェル・トリボ)氏と妻Annick(アニック)氏、そして息子Samuel(サミュエル)氏です。

 

Jean-Michel氏は4代目になり、1970年代初頭から父Régis(レジス)氏と共にドメーヌの仕事に携わりました。Régis氏は職人気質で、その技術と経験はJean-Michel氏へと引き継がれ、父の死後にJean-Michel氏がドメーヌを担うこととなりました。更に5世代となる息子Samuel氏もブドウ栽培や醸造を学び、学生時代には他家の蒸留も引き受けるほど蒸留技術の高いJean-LucPasquet氏のもとで蒸留や剪定の研修を受けています。

 

こうしてトリボ家では、祖父から父へ、父から子へと、土地、コニャック造りへの考え方や技術が受け継が

れてきました。そして、トリボ家とパスケ家の関係を語る上で欠かせないのがJean-Michel氏の妻、Annick氏です。彼女は長年、小学校教師として子どもたちの教育にも携わってきました。実はパスケ家とトリボ家との縁は、コニャック取引から始まったものではありませんでした。

 

当時、Jean-Luc氏は同校の運営にも関わっていたことから両家は家族ぐるみの付き合いが始まり、息子のJean氏も入学して彼女の教え子となりました。つまり、両家の関係はコニャック以前に、家族同士、地域の中で育まれたものでした。彼女は「コニャックは子どもを育てることに似ている」と表現しています。

 

愛情を持ってブドウ畑を育てながら未来への期待を抱き、ワインとなった時にその性格や香りから未来のオー・ド・ヴィを想像し、そして蒸留により原酒が生まれます。樽に入れた原酒を注意深く見守り、何よりも長い時間と忍耐をもって育てていくことによりコニャック自身の個性が生まれていくのです。

 

また、パスケ家はトリボ家の影響でフォル・ブランシュ種を植えるきっかけにもなりました。オーガニック転換したパスケ家の初フォル・ブランシュをPBとしてリリース出来たのも、今回自身がトリボ家の原酒を選んだのは偶然でなく必然だったのかなと思いました。

 

長年に渡る両家の関係から、パスケ家がネゴシアンシリーズを始めることによりトリボ家の原酒を“TrésorsdeFamille(家宝)”として選びました。この家宝シリーズは前回PBとしてリリースしたGCLot.86のような廃業した生産者が残した今後日の目を見ない樽”をリリースするシリーズだけでなく、世代を超えて受け継がれてきた家族の歴史や伝統、その土地で大切に守られてきた原酒、そしてパスケ家と生産者との人間的な繋がりまで含め、それらを一つの家宝として次の世代へ伝えていくシリーズとなります。

 

トリボ家の歴史、父Régis氏からJean-Michel氏へ受け継がれた技術、Jean-Michel氏とAnnick氏が共に築き上げてきたドメーヌ、そして息子Samuel氏へと続く世代の継承があります。そこに、Annick先生と幼きJeanPasquet氏の出会いから始まり、長い年月を経てコニャックによって再び結ばれたパスケ家との関係が重なります。

 

単に1993年蒸留というスペックだけでは語ることの出来ない、家族、土地、友情、継承、そして長い時間が積み重なったコニャックです。今回のGrandeChampagneLot93という一樽の背景を知ることにより、パスケ家のコニャックへの尊意と愛をより一層感じていただけるのではないかと思います。

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