半世紀近く前の1977年に閉鎖(生産を辞めてしまった)ニオール・ラ・フォンテーヌ村のドロネー家が1975年に収穫したりんご・洋梨を1976年に蒸留した、今ではそのほとんどが失われた貴重な農家製カルヴァドス古酒のシングルカスクです。
使われている品種は現在では市場に出回ることはほとんどない稀少品種であるりんごのFréquin barré (フレカンバレ:甘口〜甘酸っぱい)や、洋ナシの古代種Courcou(クルク:とてもジューシーで、酸味がありカルヴァドスに爽快感を与える)など現在ではノルマンディーの自然公園で保護されている樹木でしか見られないような幻のりんごと洋梨が使用されています。
こうしてご紹介していても飲んでみたくなるようなレアボトルですが、貴重なボトルのため残念ながらテイスティングできておりません。以前、ヴィンテージ1年違いのドロネーの1974/1975 (42年)を頂いた際は、真っ赤なリンゴの蜜、ピュアなフルーツソースの香り、薪窯で焼いたアップルパイの味わいがあり非常に美味でした。
熟成が45年とさらに進み、さらにヴィンテージも1年違う1975/1976がどのような香味なのか、興味が尽きません。ぜひこの機会にお手にとって味わいをお確かめ下さいませ。
以下、輸入元資料
その昔大手のカルバドスメーカーが誕生する以前、ノルマンディー地方では農家の人達が育てたリンゴでシードルを造り、移動式蒸留器をつかってカルバドスを作っていました。そして自ら樽に入れ思い思いの熟成をさせており、農家や生産年などによって様々な味わいのカルバドスが各地にあったそうです。
今ではそんな作り方をする農家も減り、まさに地酒とも呼べる野趣溢れるカルバドスは幻になっています。
このボトルはそんな失われつつある古酒の一つで、1977年にすでに生産を止めてしまったニオール・ラ・フォンテーヌ村のドロネー家で作られた稀少な樽を45年間熟成させてから瓶詰めしたものです。
規格としてAOCカルバドスとなり、リンゴ60%、洋ナシ40%のセパージュで仕込まれたものです。古いカルバドスで生産者もすでに現存しておりませんが、使われた果実の品種が記録として残っているようで、
リンゴはアメールドゥー、フレカンルージュ、フレカンバレ、ダムロ。洋ナシはゴベール、ポムラ、クルク、アントリコタンという品種が使われていたようです。
1970年代のノルマンディー地方の原風景を思い起こさせてくれる、そんな素朴な味わいと、カルバドスのルーツや真髄を体験させてくれる1本です。現在庫限りで永久に失われてしまう農家産古酒カルバドス、ぜひ手元に置いておいていただきたいお薦めの1本です。


