以下、メーカー資料
現在、ジャパニーズウイスキーに限らず、世界中で造られているモルトウイスキーのほとんどは、大麦の生産地を明確にすることはありません。さらに、日本産大麦は収穫量が少なく高価であるため、大量の麦芽を必要とするウイスキーづくりにはほとんど用いられてきませんでした。
しかし静岡蒸溜所では、製造を開始した2016年から日本産大麦を使用。大麦の産地ごとに分けて仕込み、テロワールを感じられるウイスキーづくりを行ってきました。これは、「大麦の風味はウイスキーの味わいにほとんど影響しない」とされる定説に疑問を持ち、より明確なジャパニーズウイスキーづくりを目指した静岡蒸溜所独自の試みです。
これは「国産が優れている」ことを謳うのではなく、さまざまな大麦がもたらす味わいの違いを知りたいという探究心からであり、さらに多様な原酒を造り分けることで、より複雑なブレンディングを可能にするためです。
「ポットスティル」シリーズでは、特に大麦の産地ごとに「純日本大麦」「純外国産大麦」と分けてリリースしています。ノンピートの日本産大麦由来の味わいをそのままお愉しみいただけます。
薪直火蒸留機「W」
世界的にも珍しい薪直火を熱源とした蒸留機、スチームによる間接加熱では150℃程度のところ、薪直火では800℃という高温に達します。このように高い温度で加熱することで、コクと力強さ、心地よい香ばしさを持った原酒が造られています。
ポットスティルW 純日本大麦 2024年版は、繊細な味わいの国産大麦麦芽から、パワフルな蒸留を経て育まれた「ポットスティルW 純日本大麦」の最新作。前作の「初版」は、WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)2024にてベストジャパニーズ・スモールバッチシングルモルトを受賞しました。